不安神経症を漢方の視点から見ると、心と体のバランスの乱れが原因とされます。西洋医学とは違って、「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」や、五臓(ごぞう)と呼ばれる内臓の働きが深く関係していると考えます。
🌿 漢方的にみた原因とは?
①「心(しん)」の弱り
漢方では「心」は単にハートのことではなく、精神活動の中心です。心が弱ると、眠れない・不安になる・落ち着かないといった症状が出やすくなります。
👉 よく見られる症状:
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どうき(胸がドキドキ)
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不眠、夢をよく見る
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焦りやすい、不安定な気分
②「肝(かん)」のバランスの乱れ
「肝」はストレスと深く関係しています。怒りやイライラ、不安などの感情は、肝の働きが乱れているサインです。気のめぐりが悪くなり、気分が落ち込みやすくなります。
👉 よく見られる症状:
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イライラしやすい
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緊張でお腹が痛くなる
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ため息が多い
③「脾(ひ)」と「気」の不足
「脾」は消化吸収の力をつかさどります。ストレスや疲れすぎで脾の働きが落ちると、「気(エネルギー)」が足りなくなって、不安感や無気力感が強くなります。
👉 よく見られる症状:
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食欲がわかない
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だるい、疲れやすい
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考えすぎて眠れない
🌱 改善のヒント(漢方的アプローチ)
🌼 1. 「気」を補って、心を安定させる
漢方薬の例:帰脾湯(きひとう)、**加味帰脾湯(かみきひとう)**など
→ 不安感・不眠・疲れやすさがある方におすすめ。
🌼 2. 「肝」の気を整えてストレスを流す
漢方薬の例:抑肝散(よくかんさん)、**加味逍遥散(かみしょうようさん)**など
→ イライラ・緊張しやすい・気分の浮き沈みがある方に。
🌼 3. 生活習慣の見直しも大切
気になる症状や体質に合わせて、ぴったりの漢方薬を選ぶことがとても大切です。
「これって自分に合ってる?」と迷ったときは、気軽にご相談くださいね。