うつ病

うつ病と腸内環境の関係性について

「最近なんだか気分が落ち込みやすい」「やる気が出ない」「眠れない」──こうした症状に悩まされている方の中には、「うつ病かも?」と感じている方もいるかもしれません。

うつ病の原因といえば、ストレスや脳内の化学物質のアンバランスといったことがよく言われますが、実は最近、「腸内環境」がうつ病の発症や改善に深く関わっていることが分かってきています。

■ 腸は「第二の脳」!?

人間の腸には、1億個以上の神経細胞が存在しています。これは脊髄に匹敵するほどの神経ネットワークで、腸が独自に判断・反応する力を持っていることから、「第二の脳」とも呼ばれています。

さらに、腸は脳と迷走神経という大きな神経でつながっており、双方向に情報をやりとりしています。つまり、腸内環境が悪化すると脳にも影響を与え、逆に心の状態が腸の働きに影響する──そんな関係があるのです。

■ うつ病とセロトニン、そして腸の関係

うつ病と深い関係がある脳内物質といえば、セロトニン。これは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分の安定や安心感をもたらしてくれます。

実はこのセロトニン、約90%が腸でつくられているのをご存じでしょうか?

腸内環境が乱れると、セロトニンの材料(トリプトファン)や合成プロセスに悪影響が出て、結果的にセロトニン不足が引き起こされやすくなります。それが、気分の落ち込みや不眠、イライラなどの症状につながる可能性があるのです。

■ 腸内細菌が心に影響する?最新の研究から

近年の研究では、うつ病の患者さんの腸内フローラ(腸内細菌のバランス)には共通した特徴が見られることがわかってきました。

◆ 代表的な変化の例

  • 善玉菌(ビフィズス菌・乳酸菌など)が減っている

  • 悪玉菌(クロストリジウムなど)が増えている

  • 短鎖脂肪酸(酪酸など)が少ない

こうしたバランスの乱れが、炎症性物質の増加や神経伝達物質の異常を引き起こし、うつ症状に関係していると考えられています。

■ うつ予防・改善のためにできる「腸活」

うつ病の根本的な治療には医師の診察や治療が必要ですが、腸内環境を整えることで心の状態が安定しやすくなるケースもあります。

ここでは、日常生活でできる「腸活」をご紹介します。

① 発酵食品を取り入れる

納豆、味噌、キムチ、ヨーグルトなど、善玉菌を含む食品を意識的にとりましょう。

② 食物繊維をしっかり摂る

腸内細菌のエサになる「プレバイオティクス」として、野菜、海藻、豆類、玄米などを積極的に。

③ ストレスをためない生活習慣

ウォーキング、呼吸法、趣味の時間など、自律神経を整える生活を意識しましょう。

④ 漢方やサプリメントの活用

専門家のアドバイスを受けながら、漢方薬やプロバイオティクスのサプリも選択肢になります。 お気軽にセノオ薬品にご相談ください

心と腸はつながっている

「心の問題」と「腸の状態」。一見まったく関係なさそうに思えるかもしれませんが、私たちの身体は一つのシステムでつながっています。

つらい気分の背景に、実は腸の不調が関係していることもあるかもしれません。日々の食事や生活習慣を見直して、心と体の両方から健康を整えていきましょう。


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